印刷博物館へ行こう | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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東京に暮らす中国人が見た、リアルタイムのこの国のすべて・・・

文部科学省によれば、現在日本全国には大小合わせて5000近くの博物館があるそうだ。それらの中には、東京国立博物館、日本科学未来館など、知識を普及するためのものもあるし、ラーメン博物館、日本玩具博物館など、趣味を楽しむためのものもある。今回ご紹介するのは、この二つのタイプの中間と言える印刷博物館で、所在地は東京都文京区である。印刷博物館は2000年に凸版印刷が設立した。主に印刷文化に関わる資料や物品を収集しており、ここに来れば印刷産業に関する詳しい知識も得られるし、印刷についての様々な体験イベントに参加することもできる。


一階はライブラリー、ミュージアムショップ、ミニギャラリーがあり、地下一階の展示室に下りると、長い展示壁に「ラスコーの洞窟壁画」(B.C.1万5千年ごろ)から、われわれが現在使っているCD、磁気ICカードまで、約100種類の「印刷物」が掛けられている。ここでは歴史の流れを感じることができ、まるでドラえもんのタイムマシンに乗って、遥か昔にさかのぼったような気分になり、さらには将来どんな思いがけない印刷品が登場するのだろうかと思いを馳せることになる。この博物館には、徳川家康が駿河に隠居した時に作った銅活字も収蔵され、重要文化財に指定されている。


展示室の出口付近には、ガラス張りの「印刷の家」があり、ここでは「つくる」というテーマで活版印刷の創作活動や、各種ワークショップが行われている。訪れた人は、字を拾って並べて印刷するという楽しみを体験することができ、自分だけの印刷物を作ることも可能だ。作業自体も楽しいが、できあがったものは普段の生活で使えるものなので、非常に実用的でもある。博物館ではシーズンごとに異なるテーマのイベントを行っており、母の日やバレンタインデーの時には、ここで世界に一つだけのプレゼントを作ることもできる。


お知らせ】日本のロングセラー商品展 8月20日(土)~11月6日(日)
生活や経済と深く関わる商品のパッケージデザインは、「生活に最も近いデザイン」と言われ、その時代の人の想像力と創造力を反映している。この展覧会では、発売年度の順に30年以上続くロングセラー商品を約300点紹介する。


印刷博物館の開館時間は毎日10:00から18:00までで、休館日は月曜日(月曜が祝日の場合は火曜日)である。入場券は大人300円、学生200円、中高生100円、小学生以下は無料である。

Photo by Yao Yuan

印刷博物館 http://www.printing-museum.org/  (日、英)