サラリーマン川柳コンクール | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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第一生命は今月17日、「第24回サラリーマン川柳コンクール」の入選作品を発表した。川柳が俳句と異なるところは、日常生活で感じたことを5・7・5で表現し、季語などの特別な決まりがないことである。「サラリーマン川柳コンクール」は、サラリーマン男性を中心として、OL、主婦、学生など、誰でも参加できるもので、第一生命が主催している。毎年全国から、日常生活の中で起こる小さなできごとをユーモアと風刺のセンスで表現した作品が集まる。募集期間は、毎年10月~12月で、12月から翌年の1月までに第一生命が100句の優秀作品を選ぶ。そして2月から3月にかけて、顧客が投票してベスト10が決定し、5月に発表される。このイベントは1987年から行われ、すでに24年の歴史を持つ。応募作品は累計で87万句に上る。


今年の応募作品は全部で2万6686句であった。「体重計 乗るたび“ゲゲゲ”な 我が女房」(ゲゲゲの亭主)「見栄で買い 使いこなせぬ 哀フォンだ」(ハイテクおじさん)など、去年発表された流行語の「ゲゲゲ」「スマートフォン」「スカイツリー」「3D」などの言葉が巧みに織り込まれ、現代の社会現象を反映した優秀作品がたくさん生まれている。「サラ川」の相性で親しまれ、毎年多くのサラリーマンの悲哀を表現しているこのコンクールだが、今回の応募作品の内容を分類すると、最も多いのが流行と関係のあるもの(33句)、次に家族への愛を綴った夫婦、家族、親子関連(31句)、そして仕事と関係のある上司、部下、職場関連(26句)であった。


第一生命のサイトでの投票で堂々第一位となったのは、「ひさしぶり~ 名が出ないまま じゃあまたね~」(シーゲ、2219票)で、同感して、思わずうなずきたくなる一句である。第二位は、「クレームも 社員じゃわからん パート出せ」(サラ川小町)、第三位は、「何になる? 子供の答えは 正社員」(氷河期)であった。どれもやや憂鬱な気分が混じると共に、つい笑ってしまう作品だ。今年も間もなく半分が過ぎる。来年の応募作品には、時事問題や政治に関係のあるものが多いと思われる。震災からの復興に関わる、元気を与えてくれる作品がたくさん出てくることを期待している。


第一生命/サラリーマン川柳 http://event.dai-ichi-life.co.jp/company/senryu/  (日、英)