世相をあらわす「2009年流行語大賞」 | 「週刊・東京流行通訊」公式ブログ

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流行語大賞とは、その年1年の間に誕生した「ことば」の中から、世相を反映し、多くの人々の話題にのぼった新語・流行語を選び、その「ことば」に関わった人物や団体を表彰するものである。この賞は、日本漢字能力検定協会の「今年の漢字」、第一生命の「サラリーマン川柳」、住友生命の「創作四字熟語」、東洋大学の「現代学生百人一首」と並んで、世相を反映するひとつの目安として頻繁にマスコミにより取り上げられる。

昨年は、天海祐希主演のテレビドラマから広まった「アラフォー」と、エド・はるみの持ちネタ「グ~!」が大賞を取ったが、今年はどんなものが候補に挙がっているだろうか。

社会の動きから生まれたものとしては、今年5月にスタートした「裁判員裁判」や、景気対策として実施されたETCの休日割引制度「1000円高速」、夏の総選挙で大勝した民主党の「政権交代」や「事業仕分け」など。中には、「貧困」という暗い世相を反映したのもあった。

NHK大河ドラマ『天地人』の幼少時代の直江兼続役で人気を博した名子役、加藤清史郎の「こども店長」も候補に挙がっている。また、立て続けに発覚した芸能人の薬物問題(酒井法子・押尾学)を称した「のり塩事件」も、皮肉なことに大賞候補である。一方で変り種は、阿修羅像に魅せられた女性たちを総称した「アシュラー」などがある。

12月1日に今年の大賞が発表された。大賞は「政権交代」。「わずか4文字のストレートな呼び掛けで、国民の圧倒的な支持を獲得した」と評価されたからだ。鳩山首相にとっては喜ばしいことであるが、一方ではその期待がプレッシャーとなるかもしれない。この受賞によって、政治に限らず、会社、家庭など様々な場で、今後「政権交代」が起こりうる時代に突入したと感じる。

新語・流行語大賞 http://singo.jiyu.co.jp/