区切り文字で結果が違う、英文比較例 | テキスト比較ツール「ちゃうちゃう!」原稿や契約書の差分を抽出

テキスト比較ツール「ちゃうちゃう!」原稿や契約書の差分を抽出

1998年に英語版の開発から始まり、2002年からは日本語対応。
世界のさまざまな言語に対応したテキスト比較ツール「ちゃうちゃう!」の活用ノウハウ集です。

英訳をする翻訳者であれば、発注元からのフィードバックを「ちゃうちゃう!」で比較して、スキルアップにつなげることができます。
 

特許翻訳なら特許事務所でチェック後の翻訳文が数年後に公報として公開されることが多いですから、フィードバックをもらえなくても、自分で取得して比較できますね。

 

このような、英文同士の比較。

最も一般的なのは、ピリオドを区切り文字にする使い方でしょう。

ところが修正の量とデータの内容によっては、ピリオドだと逆に見にくくなってしまいます。
また、文書の内容によっては、ピリオドだと意図しない比較ペアが作られることも。

こういうときは、改行を区切りにして段落単位で比較すると、問題を解決できることがあります。

例をひとつ示します。
お手持ちの方は、以下のデータをコピーして、ぜひ実際に試してみてください。

 

左ウィンドウ
Referring now to FIG. 1, a block diagram depicts a system 10 for active monitoring of video devices in a video calls 12.


右ウィンドウ
Referring now to FIG. 11, a block diagram depicts a system 10a for active monitoring of video devices in a video calls 12a.  Referring now to FIG. 1, a block diagram depicts a system 10 for active monitoring of video devices in a video calls 12.


右ウィンドウの2文目は、左ウィンドウの文と全く同じ。
このデータに対してピリオドを区切り文字として比較を実行すると、非常にわかりにくくなります。

 


ご覧のとおり、図面を示す「Fig.」のピリオドが邪魔になって、欲しい比較ペアが作られません。
同様の問題は、他の略記表示や小数点などでも生じます。

 

このような場合、改行を区切り文字にするだけで、解決できます。


 

全体の分量が短いのであれば、区切り文字の指定なし(空欄)で比較するのも一案です。


ただし、細かい修正があちこちにある場合は、ピリオドで区切って一文ずつ比較できるほうが都合がよいこともあるでしょう。
 

その場合は、ほんの一工夫することで、上述の問題を解決できます。

これについては次回に。

 

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