スティーヴィー・ワンダー【Stevie Wonder】の、1972年リリースの傑作アルバム『トーキング・ブック』【Talking Book】からのシングル曲。輝くような愛に満ち溢れた『サンシャイン』【You Are The Sunshine Of My Life】と『迷信』【Supersition】を。そう。1970年代から80年代にかけてのスティーヴィーは紛れもなく天才だった。
スティーヴィーが1976年にリリースした『キー・オブ・ライフ』【Sogs In The Key Of Life】はPOP SONGの万華鏡のようなアルバム。アナログは2枚組+4曲入りの7inchシングル盤付き。全21曲。とにかくそのボリュームと密度が圧倒的だった(その分値段も5000円と高かったよな)。
さらにスティーヴィーが1984年にリリースしたシングル曲『心の愛』【I Just Called To Say I Love You】。鬼才メル・ブルックスのファミリーのひとり、ジーン・ワイルダーが撮った映画『ウーマン・イン・レッド』の主題歌に使用されて大ヒット。僕自身も初めて聴いた瞬間から既にスタンダードになることを約束されている曲のような気がした。
それじゃぁ。ローリング・ストーンズのマネージャー、アンドリュー・ルーグ・オールダムに見い出された、そのマリアンヌ・フェイスフル【Marianne Faithfull】の曲も。ミック・ジャガーとキース・リチャーズによって書かれた1964年のデビュー・シングル『涙あふれて』【As Tears Go By】(翌年、ストーンズがセルフ・カヴァーして永遠の名曲に)。因みに。この後、マリアンヌはミックの彼女になり、POP Cultureのミューズになっていく。
📷️お嬢様で清楚な雰囲気を醸し出していたデビュー当時のマリアンヌのポートレイトも。
🎦これはPOP SONG扱いにはできないけど。映画史における断層、ジャン=リュック・ゴダールが1966年に撮ったPOPな映画(そう60年代のゴダールの映画はある意味においてPOPなのだ)『メイド・イン・U.S.A』の劇中、マリアンヌ・フェイスフルがアカペラで『As Tears Go By』を歌うシーンを。うん。とても静かだけど、そのイノセンスに胸がザワザワ💓する。
コリン・ブランストーンとロッド・アージェントが中心になり活動したゾンビーズ【The Zombies】の1968年の傑作アルバム『Odessey And Oracle』から生まれた名曲『ふたりのシーズン』【Time Of The Season】。因みにアルバム・カヴァーのサイケデリックなデザインはジェールズ・デベラ。
日本のロックの源流、はっぴいえんどの世界を構築した松本隆が影響を受け、荒井由実のデビュー・アルバム『ひこうき雲』にも影響を与えたイギリスのバンド、プロコル・ハルム【Procol Harum】の1967年のデビュー曲『青い影』【A Whiter Shade Of Pale】。
同じくイギリスのバンド、ムーディー・ブルース【The Moody Blues】のヒット曲『サテンの夜』【Night In White Satin】。アメリカのPOP SONGとはまた違った魅力があるよね。因みにバンドには後にポール・マッカートニー&ウィングスの重要なメンバーになるデニー・レインやイエスのメンバーになるパトリック・モラーツが在籍していた。
サウンド・フェチの二人、ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカーを中心に活動を始めたスティーリー・ダン【Steely Dan】の、1972年に制作・リリースされたデビュー・アルバム『Can't Buy A Thrill』からシングル・カットされた曲『Do It Again』を。バンドには後にドゥービー・ブラザーズの重要なメンバーになるジェフ・バクスターが居たけど、このアルバム制作の時点でサウンド・フェチの二人は他のスタジオ・ミュージシャンたちを呼び寄せたため、バンドは既に崩壊寸前に。
世の中よりも、一足早くブルー・アイド・ソウルを体現したダリル・ホール&ジョン・オーツ【Daryl Hall & John Oates】の、1976年のヒット曲『微笑んでよサラ』【Sara Smile】。
オーリアンズ【Orleans】のヒット曲『Dance With Me』を。
オーリアンズのリーダーでギタリストだったジョン・ホール【John Hall】の、1979年のソロ・アルバム『Power』から輝くような曲『Home At Last』を。自分で言うのも何だけど、ほんとノスタルジーが擽られるよな。
ウェスト・コースト系のPOP SONGをいくつか。プレイヤー【Player】のヒット曲『Baby Come Back』。とにかく、いい曲だと思うな。
もともとウェスト・コーストのバンド、ポコのメンバーであり、イーグルスにも参加していたこともある(いずれもランディ・マイズナーとの入れ替わりで)ティモシー・B・シュミット【Timothy B. Schmit】がソロで歌った、ザ・タイムスの『渚の誓い』(1963)のカヴァー『ソー・マッチ・イン・ラヴ』【So Much In Love】。魔法がかけられた素敵なPOP SONGだよね。
そして最後は。ウェスト・コースト界隈の中心のひとり、J.D.サウザー【John David Souuher】がソング・ライティングして歌った、とてもロマンティークな名曲『ユア・オンリー・ロンリー』【You’re Only Lonly】で締め括ろう。
今回は。最初のスティーヴィー・ワンダーの『You Are The Sunshine Of My Life』から最後のJ.D.サウザーの『You're Only Lonly』まで。何だかまとまりがないような気がしつつ、だけどそれでも一応、自身のイメージの連鎖に従いながら何となく流れはきちんとあるような。まぁ、これはこれでいいかということで。