Adieu Romantique No.613 『夏をめぐる、ささやかな冒険 Ⅲ 』。 | 『アデュー・ロマンティーク』~恋とか、音楽とか、映画とか、アートとか、LIFEとか~

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僕が過去と現在、ロマンティークと感じた(これから感じることも)恋や音楽、映画、アートのいろいろなことを書いていきます。

 

                      Adieu Romantique No.613

                  『夏をめぐる、ささやかな冒険 Ⅲ 

                      

『夏をめぐる、ささやかな冒険』の続き。今は暑過ぎて🥵。何も考えられないので、思考よりも感覚優先で書くことしかできないお手柔らかに🙏(いつだって感覚優先で書いているような気がするけどねえー?)「朝であれ昼であれ、夜であれ。僕が普段聴いたり、観たりしている音楽やアートや映画を(今回は写真も)感じるまま自由に並べました」程度に。今回もまた頭の中に浮かんでくるイメージを繋いで、夏をめぐる、ささやかな冒険に出掛けてみようと思う。


音譜昔から好きで結構レコードを持っていたイタリアの音楽家、ファブリツィオ・デ・アンドレ【Fabrizio De Andre】のアルバム『地中海の道程』【Creuza De Ma】から。地中海に浮かぶ島のバザールに迷い込んだような感じがする、素敵なタイトル曲から始めよう。


音譜ピンク・フロイドのキーボード奏者、リチャード・ライト【Richard Wright】が1978年にリリースしたファースト・ソロ・アルバム『Wet Dream』(タイトル通り、全編から漂う無自覚な官能が…)から『Against The Odds』(ギターを弾いてるのはフロイドのツアー・ギタリストだったスノーウィー・ホワイト)。所謂プログレの、ニッチな音楽。何故だかこのアルバムも昔から好きだった。
⏹️re-mix盤のカヴァーも夏っぽいのでUPしておこ。


🎨アートも涼しげなものを。アンドリュー・バード【Andrew Bird】の作品。





🎨雰囲気を変えるね。イギリスのコーラスグループ、ブレイクアウェイズザ・レディバードで活躍した(70年代にはザ・ニューシーカーズの大ヒット曲『愛するハーモニー』のコーラスアレンジを手掛けた)バーバラ・ムーア【Barbara Moore】が Voices In Latin名義で1968年にリリースしたアルバム『Something Cool』から涼しげなスキャット曲『Sara』を。



音譜ポーランドのジャズ・コーラス・グループ、ノヴィ・シンガーズ【Novi Singers】の名盤『Bossa Nova~Polish Jazz』から『Brownie』。ボッサでスキャットでシャバダバな、とにかく涼しい音楽。


🎨都会的でリゾート感たっぷりな。可愛くって、楽しくて。ユーモアがあってとてもセンスがいいスペインの女性イラストレーター、アナ・ペニャス【Ana Penyas】イラストレーションを。




🎨「ARTE Y FEMINISMO」っていうタイトルの雑誌を読みながら、っていうのが可笑しい🤭クスッ



🎦ベルギー生まれのフランス人で、イタリアで活躍した女優カトリーヌ・スパーク主演の、1962年のイタリア映画『太陽の下の18才』【Diciottenni al Sole】
音譜太陽の下でカトリーヌ・スパークがツイストを踊るシーン。うん、若さが爆発してる(こういう表現、好きなんだよねイヒ)。流れる曲はイタリア映画音楽界の巨匠エンニオ・モリコーネが作曲し、ジミー・フォンタナが歌った『Twist No.9』うーん🤔何となくカッコ悪いけど、そこが最高にカッコいい、というような感じかな。


音譜「太陽の下」繋がりで。アンナ・カリーナジャン=クロード・ブリアリセルジュ・ゲンスブールマリアンヌ・フェイスフルが出演した、1966年のフランス初のカラーTV映画『アンナ』【Anna】から。劇中、黒ぶちメガネのコケティッシュなアンナ・カリーナが開放感いっぱいに歌うゲンスブールの曲『太陽の真下で』【Sous le Soleil Exactement】


音譜そしてアンナ・カリーナとは異なる、エロティックな雰囲気を濃厚に漂わせたゲンスブール自身のヴァージョンをジェーン・バーキンとの共同名義のアルバムから(コーラスはバーキンかなうーん)。「屈折」40年、なぁーんて。録音当時40歳くらいだったゲンスブールについて「苦節」と掛けてみた。まぁ、何やかんや言っても、とにかくいい曲だと思う



🎦再びカトリーヌ・スパークが出演した映画を。カトリーヌが明るいお色気をスパークさせた(ココ、笑うところですよイヒ)、1968年のイタリア映画『女性上位時代』【La Matriarca】は可愛くって、カラフルでスタイリッシュ!
🎦何ともエロティックな。共演したジャン=ルイ・トランティニアンも何だか嬉しそうだよね。

音譜アルマンド・トロヴァヨーリ【Armando Trovajoli】が手掛けたテーマ曲を。


音譜この映画のタイトルをまんま引用した、ピチカート・ファイヴの1991年リリースのアルバム『女性上位時代』【This Year's Girl】から。小西康陽が作詞作曲し、野宮真貴が可愛く「私ってそういう人じゃないですか」的に歌う『私のすべて』夏木マリもカヴァーしてるけど、この歌は野宮真貴が歌うために書かれた歌だ。


音譜ピチカート・ファイヴの同じアルバムから、Coolな曲『大人になりましょう』


📷️Unknown Photography。とても夏らしくて可愛かったのでUPしてみた。


音譜まだデビュー間もない、ラヴァーズのNew Singer。SUUN『Destiny』


音譜またしても順番が変だけど、まぁ、いいか。1960~1970年代にかけて。イタリアのB級映画の(フェデリコ・フェリーニルキノ・ヴィスコンティロベルト・ロッセリーニミケランジェロ・アントニオーニらの映画とは異なるタイプの、という意味での)音楽は、ボサノヴァを取り入れたり、オルガンが鳴ってたり、とにかくスタイリッシュで涼しげなものが多い。なので、そのいくつかを。


音譜トロヴァヨーリが書いた曲『セッソ・マット』【Sesso Matto】はCoolでエロティーク。


音譜同じくイタリア映画音楽家ピエロ・ウミリアーニ【Piero Umiliani】の曲『Fotomodelle』。この曲は30年ほど前に僕が初めて小説を書き、「群像新人賞」のコンテストに応募した作品『惑星ロマンチカ』(キャー!作品タイトルを言っちゃった)のテーマ曲にしていた(テーマ曲って何?うーん)。キラキラしていて、究極にCoolだよね。


音譜ピエロ・ピッチオーニ【Piero Piccioni】のボッサな曲【North Pole Penguin】


音譜フランチェスコ・デ・マージ【Francesco De Masi】の、スタイリッシュを極めた『ダイアモンド・ボサノヴァ』【Diamond Bossa Nova】


🎨リゾート感たっぷりの、サマンサ・フレンチ【Samantha French】の絵を。



音譜日本のトロヴァヨーリウミリアーニか。イタリアのB級映画の音楽に影響を受けたかのような、映画『爆走』のために書かれた曲。浜口庫之助が作曲した日本のイージー・テンポなオリジナル・ボサノヴァ『Driving Love』沢田駿吾クィンテットのアレンジと演奏。因みにコーラスは浜口庫之助自身と、日本のスキャット&シャバダバの女王、伊集加代子。うん、これはまさにCool Japan !


音譜カーステン・シムズ【Kirsten Sims】が描いたセレブリティなリゾート。何てこともない夏のひとコマ。そのリラックス感がいいな。







音譜池田満寿夫の作品「愛の瞬間」をアルバム・カヴァーに使ったCITY POP名盤、南佳孝が1978年にリリースした
『South Of The Border』。DJや評論家にとっては今更なのか、古典過ぎるのか、あまり取り上げなくなってるような気がするけど。まぁ、僕にはそんなことはどーだっていい。アレンジは全曲、坂本龍一。バックはギターに鈴木茂松原正樹。ベースに細野晴臣高橋ゲタ夫。ドラムに高橋ユキヒロ林立夫。キーボード(基本フェンダーローズ)に坂本龍一。パーカッションに浜口茂外也斉藤ノブペッカーと超豪華。曲は『夏の女優』(作詞は来生えつこ)『プールサイド』(同じく作詞は来生えつこ)『朝焼けにダンス』(作詞は松本隆)『日付変更線』(作詞は松任谷由実。バックコーラスは大貫妙子)を。





因みに。僕は南佳孝のLiveに3回行ったことがある。その内の1回はある夏の夜に「Billboard」のステージの真ん前の席で。彼がラテン・テイストの曲を演り始めたら、僕の身体も自然と揺れてきて誰よりも先に立ち上がって踊ると、友人たちや他のお客さんも踊り始めて会場がしばしダンスフロアに。そんな熱気にいつもCoolな佳孝さんが(友だちかぁーおーっ!)ニコニコしてくれたし、最後にはハイタッチしてくれたり、ほんと楽しかった😙

🎨夏を感じさせてくれる、池田満寿夫のリトグラフをいくつか。この人の構図や色彩感覚は天才的だと思うな。








音譜ドイツの作曲家クルト・ヴァイルが作曲し、オグデン・ナッシュが作詞したジャズ・スタンダード

『Speak Low』スウェーデンのジャズ・ヴォーカリスト、モニカ・ゼタールンド【Monica Zetterlund】の歌唱で



音譜雰囲気の落差が(だけど僕のイマージュは淀みなく流れてるんだけど)。エミリー・キング【Emily King】のアルバム『Seven』から。ミニマルでオーガニックな曲『Georgia』を。



🎨Chris Gwaltneyの、抽象と具象の間を行き来する作品。









音譜90年代にシカゴ系という括りで登場してきたガスター・デル・ソル【Gastr Del Sol】のアルバムから『The Seasons Revers』



音譜最近知ったモア・イーズ 、パルド&グラス【More Eaze , Pardo&Glass】の2024年にリリースされた音楽。ヴィム・ヴェンダースが撮った傑作映画『パリ、テキサス』【Paris , Texas】にインスパイアされたアルバム『Paris Paris , Texas Texas』(面白いタイトルだよね)から。音楽的にも本家のライ・クーダーをリスペクトした感じになってる『Orris Butter』。因みに。ガラガラ蛇が脱皮してるアルバム・カヴァーも『パリ、テキサス』の原案になったサム・シェパード『モーテル・クロニクルズ』の世界を漂わせていて僕の心を震わせてくれる。



🎨サイ・トゥオンブリー【Cy Twonbly】()が描いたアブストラクト「夏」。「Oh ! VENUS」な。子供の落書きみたいな彼のDrawingにどうしてこんなにも惹かれるんだろうと、ふと考える(いくら暑くても考える時は考えるのだ)。多分、その理由が分からないから、僕は「夏をめぐる、ささやかな冒険」なんていう記事を書いているのかも知れない、なんて答えになってないよなうーん










音譜音楽を挟もう。Coolinの曲『One Day Away From Home Feels Like A Hundred』。ちょっぴり長い曲なので環境音楽的に。グリッヂ音がトゥオンブリーの作品とシンクロするような。いいね、この音楽も。


📷️トゥオンブリーは、とても詩情のある写真もポラロイドで数多く撮っている。









音譜最後は。モーゼス・サムニー【Moses Sumney】『Gold Coast』で静かに幕を降ろそう。


今回はインストゥルメンタルの曲が多かったような。まぁ、それはそれでいいよねにやり


それじゃぁ、また

アデュー・ロマンティークニコ