こんにちは。僕のブログ【アデュー・ロマンティーク】へ、ようこそ。
introduction~只今、迷走中
現在、僕のブログにはシリーズ記事がたくさんある。まぁ、その記事を交互にピックアップすれば問題ないんだけれど、例えば『架空美術展』のように今も続けて書いているシリーズもあれば、『名刺代わりに。僕の大好きなアルバム3枚を差し出すシリーズ』とか『カップルズ【Couples】』だとか『過去の記事のリミックス版』のように途中で止まっているシリーズもあるし、書いている内にまた新しいシリーズに発展する場合もあるかも、なーんて、自分のことなのに自分でも分からなかったりしている。読んでいる方にとっては多少、ややこしいのかも知れないけれど、基本的に僕の記事がシリーズであろうと、単独のテーマで書いた記事であろうと大した問題ではないだろうし、どうだっていい話なんだとは、思う。
だけど、そうは言うものの。間もなく僕のブログの記事数が400回に到達しようとしている中で、正直、やっぱり迷走しているんじゃないかと思ったり、「結局、知識のひけらかしを自己満足で完結させているだけじゃないか」とか「最近、あまり面白いブログになってないな」とか、「書いていても以前のように楽しくない」と思ったり。そんなことをいろいろ考えるようになってきている訳だ。
もともと僕のブログのコンセプト(らしきもの)は、僕の中の引き出しの中に乱雑に詰め込まれている、音楽やアートや映画や本など、自分にとってロマンティークなものを整理しながら取り出して、毎回、決めるテーマに沿って、そのロマンティークなものを散りばめて記事にして読んでくれる方に「世の中にはこんなものもありますよー」程度に提示してみることであり、そして実際にそうしてきたつもりだけれど、今、そういったやり方にとても不自由さを感じてきている。今回のテーマではこのことは書けるけれど、あのことは書けないから、あのことを書くためには、また新しいテーマを考えないといけないというような、そんな不自由な感じ。窮屈なんだ。
そのような感じを分かっていただけるだろうか(全然、分かっていただけないよー)。ほんとうのことを言えば。そういったテーマに何ら縛られることなく、自分の引き出しの中にあるものをもっと適当に引っ張り出し、もっと感覚的に自由に、ランダムに並べて書きたいと思っていて、そのためには、もっと感覚的に自由に、ランダムに書けるような、もっと間口の広い受け皿となるようなテーマが必要であり、最近はそんなテーマを常に探している状況だと自己分析している(自分のことなのに他人事みたいでゴメン🙏)。
そう。僕という人間は。フランス映画やファッション写真などのカッコいいものやスタイリッシュなものが大好きなのだけど、カッコいいことについて突っ込んで書けば書くほど、今度はそのことに相反するような、例えば元ジャックスのメンバーだった早川義夫の『かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろう』というアルバムのことが浮かんでくるような、そんな人間であり、何かにつけて常に自分の中にあるアンビバレンツがむくむくと起き上がってくるのである。
そういったことをすべて含めて今、僕自身が僕自身と帳尻を合わせながら、僕のブログが進むべき方向を模索しているし、正直、「ブログを辞めよう」というのも選択肢のひとつに入っている。
まぁ、まだ自分の中でもほとんど整理しきれていないので、どんな答えが出るかは自分でも分からない。取り敢えず。この話の続きはいずれ、また。
CITY POP in ASIA
そういうことで。かなり迷走しながら、今回はまたCITY POPのシリーズ記事に戻ることに。『Light Mellowという、CITY POPの魔法』。その7回目。
「今、CITY POPは世界的に流行っている」と僕自身もずっと書いてきているけど、特に何らかのデータに基づいている訳ではなく、世界的というよりは「今、CITY POPは韓国を筆頭にアジアを中心に流行っている」というのがほんとうのところだと思う。そらぁ、そうだろう。CITY POP自体がアメリカ発のAORやフュージョン、もっと遡ればアメリカン・ロックやソウル・ミュージックの影響を受けている訳だから、わざわざ日本語で歌われている(もしくは、あまり上手くない英語で歌われている)、そんな音楽を少なくとも欧米人が積極的に聴くことはないだろう。
まぁ、それはそれ。これはこれ。現在、韓国、台湾、インドネシアや東南アジアでは間違いなくCITY POPは流行しているし、CITY POPの影響を受けながらも、それぞれの国でそれぞれのオリジナルなCITY POPが新しく生まれてきているのだ。
そういう流れから今回はまず、(あまり詳しくは知らないけれど)そんなアジアのCITY POPをコンパイルするところから始めよう。
※UPした曲とアルバム・カヴァーは必ずしもリンクしていないことを付け加えておくね。
2000代初頭に活躍した、(多分)韓国CITY POPの起源、Brown Eyesから。曲は『With Coffee…』を。
いつもの。Original CITY POP
それではOriginal CITY POPの、思いついたアルバムや曲を適当にコンパイルしていこう。
Light Mellowの切り口からは少し外れるけど。吉田美奈子の『Monsters In Town』から『Town』を。オリジナル・アルバムからのバージョンはUPされていなかったので、残念だけどリミックス・バージョンで(リミックスがオリジナル・バージョンを超えることはほとんど、ない)。Queen Of City Popによる怒涛のファンク・ミュージック。どこでもない大都市の摩天楼群を俯瞰するようなスケール感のあるサウンドと、とても拡がりのある抽象的なイメージの歌詞との相性は抜群。
続けて、タイトル通りファンキーな山下達郎『Funky Flushin'』を。達郎4枚目、79年のスタジオアルバム『Moonglow』からシングルカットされた『永遠のFULL MOON』のB面の曲。当時のサーファー・ディスコでもやたらかかりまくった、ご機嫌なダンス・ナンバー(当時、僕にも踊り倒した過去が)。吉田美奈子のコーラスも最高!さぁ。手拍子、打って。朝まで踊ろう!
それにしても。達郎と吉田美奈子のコンビはやっぱり最強だな、とつくづく思う(コンビじゃなくてもどちらも強力だけど)。
そして。雰囲気は突然、トロピカルに。
細野晴臣・鈴木茂・山下達郎による名盤『Pacific』。日本産フュージョンを代表するアルバム。「海」をテーマに偉大なる三者がそれぞれ曲を持ち寄った、ある意味、コンピレーション・アルバムかと。
とても暑い夏に。浅井慎平が撮ったアイランドなカヴァー写真を眺めながら、クーラーの効いた部屋でただただ流しておきたい、そんな音楽。Full Albumで聴いてもらいたかったけど、残念ながら2曲しかUPされていなかった。
細野晴臣の『トロピカル・ダンディー』、『泰安洋行』、『はらいそ』のトロピカル3部作から。このCITY POPのシリーズで日本の音楽王・細野晴臣のアルバムを紹介しなかったのは、CITY POP感が、いや間違えた。Light Mellow感がいまいち足りないと思ったから。だけど。それがどうした?細野晴臣の音楽を語らずしてCITY POPを語るなかれ。特に海外のCITY POPをUPした流れにおいて、逆に誰にも似ていない、唯一無二のエキゾチックな音楽を創造した細野さんのオリジナルCITY POPは素晴らし過ぎる(そう、ちょっとクセが強いだけだ)。CITY POPの起源が「はっぴいえんど」であり、CITY POPと深く関連する日本のトロピカル音楽の起源も(ついでに言えばテクノポップの起源も)細野さんにあるって、ほんと凄いことだと思う。
75年のアルバム『トロピカル・ダンディー』から『絹街道』。
ザ・スパイダースを経た後、ソロとして大ヒットを飛ばした曲『我が良き友よ』(この曲は別にどうだっていい)のB面の『ゴロワーズを吸ったことがあるかい』を。CITY POPと言うにはあまりにもコアで、ゲンスブールな曲。いいなぁ。
女の子3人組のグループ、マザーグースの76年のファースト・アルバム『インディアン・サマー』から『貿易風にさらされて』を。
安部恭弘の84年のアルバム『SLIT』から『アイリーン』と『My Dear』。そして、その次のアルバムから『Steppin'』を。
ゼロ年代に再発見され話題になった新井現詞の82年のアルバム『impression』から『風のメモリー』を。因みに彼は日本のケニー・ランキンと呼ばれていたりも、する。
東北新幹線の82年のファースト・アルバム『THRU TRAFFIC』。ほんと、ひどいグループ名だけど音楽はまったく別物。八神純子のバックバンド「Melting Pot」のメンバーだった山川恵津子と鳴海寛のデュオによる優れたCITY POP。アルバムの中の『Summer Touches You』と『Up And Down』で今回の記事を締め括ろう。
今回はこの辺で。イントロダクションと、海外のCITY POPで尺を使い過ぎたので、Original CITY POPは少しだけになってしまった。まぁ、それはそれで。これはこれで。そして今回のCITY POPの記事もまたシリーズの番外編ということで。
それじゃぁ、また。
アデュー・ロマンティーク。