No.0385 改めまして。閉塞した、こんな時代には。せめて輝くような眩しい音楽でも。 | 『アデュー・ロマンティーク』~恋とか、音楽とか、映画とか、アートとか、LIFEとか~

『アデュー・ロマンティーク』~恋とか、音楽とか、映画とか、アートとか、LIFEとか~

僕が過去と現在、ロマンティークと感じた(これから感じることも)恋や音楽、映画、アートのいろいろなことを書いていきます。

こんにちは。僕のブログ【アデュー・ロマンティーク】へ、ようこそ。

          2021・幻の東京オリンピックに向けて


前回、コロナ禍についての不満をひと通り吐き出させてもらった。だけど、それからすぐに、既に出されていた「緊急事態宣言」が6月20日まで延長する方向で検討するという発表があり、最後に宣言を出した沖縄の解除予定に全国が合わせる形になっていると聞いて、また腹が立って仕方がなくなってきたイラッ。(そして昨日、正式に延長が発表された)

 

もともと僕は、コロナ対策は日本という国で対応していくべき問題であると思っていて、都道府県の間に「関所」が設けられている訳ではないので、移動はどこまでも自由だから、感染が広がることなんて初めから分かっているのにも関わらず、まるで成績みたいに都道府県を競い合わせるような方法で、感染者数の発表をしてきていることに(そもそもマスコミの報道の仕方に大きな問題があるのだ)疑問を持っていた。基本的な指針や施策は国が明確な説明付きで発表し、それを受ける形で各自治体が具体的な運営を行う。それでいいはずなのに。


要するに。国は責任の所在を曖昧にしておいて、各自治体(まったく何の責任もないという訳ではないけど)や、時に国民にまでその責任を押し付け、国は責任を回避する、というようなことをやっている訳だ。少し前に「(国民に)気の緩みがある」と言っていたけど、もしも、ほんとうに「気の緩み」があるのなら、その「気の緩み」の原因が、国の方針と施策、方法の過ち(当初から気づいていたけど、あらゆる情報は国が統括し、発表してくるべきだったのだ)。さらには情報の出し方と、説明のなさ、国民に理解を求める言葉のなさ。そして国民に行動を規制している最中に自分たちが遊び歩いていたことが、今でも決定的に尾を引いていることにあると、何故、分からないのだろうか。


最終的には。すべての責任は国が負うのだ。国にはそれだけの権限が与えられているのだから、当然だろう。

 

感染者の数だけに右往左往して(政府のいろんな人の発言を聞いていると、国は未だにコロナに対して実はあまり大したことだとは思っていないような気さえするぼけー)、一定地域だけを対象にしてバラバラに「まん延防止等重点措置」や「緊急事態宣言」を出しておきながら、終わる時だけ「みんないっしょに」という、まったく一貫性のない、ほとんど頭を使わないアホさ加減に声も出ない。恐らくは6/20に「緊急事態宣言」を解除して、日本全体として感染者が減ったことを世界にアピールし、その頃にはワクチン接種も少しは進んでいるだろうという、例によって根拠のない楽観的な結果を想定しながら(7月に老齢者の接種を終わらせるよう、国は各自治体にプレッシャーをかけてきている)、解除後、間際に迫るオリンピックの、「安全」で「安心」な開催にスムーズに繋げようとしているんだと思うショック。だいたい「緊急事態宣言」の施行と解除はいつも「専門家会議に図って慎重に」と言ってるくせにオリンピックに関しては、「関係者と協力し合って」としか言わない。

 

ほんとうに。自分たちのことしか考えない「醜く、汚れたご都合主義」だと思う。もうぎりぎりのところで踏ん張っている国民に対して、実に簡単に、「はい。緊急事態宣言はあと1ヶ月、伸ばしまぁーす。飲食店には引き続き、協力金出しますから、それでいいでしょ」と言ってるようにしか受け取れない。日本に暮らしているのは飲食店の人だけじゃないし、その飲食店の人も協力金云々とは関係なく、苦しんでいる人がほとんどだし。他の業種の人にだって、そして子供たちにだって大きな負荷がかかっているというのに。国はそういう、ぎりぎりの状況にある人たちの1日1日がどれほど重要なのかをまるで分かっていない。もしかすると、たった1日、解除が遅くなることで死んでしまう人だっているかも知れないというのに。


もちろん。早期に解除すればすぐにリバウンドするかも知れない。そんなことは分かっている。だけど、その解除をオリンピックの開催と結びつけてるだけの施策によって、「1日でも早く解除してほしい」という願いをごく簡単に摘み取ってほしくないし、何よりも、今、国民がぎりぎりの我慢をして耐えているのは、(コロナ禍において何らかの形で恩恵を受けている人や潤っている人を除いて)自分たちの「命」や「健康」を守りながら、元のような暮らしに(完全には戻らないとしても)一刻も早く戻りたいと「切望」しているからであり、それ以外の理由はない。

 

それなのに。そのような状況であるにも関わらず、政府は「今」以上に国民の「命」や「健康」を危険に晒し、元の暮らしがまた一歩、遠くなってしまいかねない、一過性のオリンピックを開催することだけしか頭にない。オリンピックが開催されれば、なんのかんの言っても結局、日本がたくさんメダルを取れば必然的に気運は盛り上がって、国は一体感を取り戻す。かくしてオリンピックは成功裡に終わり、次の選挙にもうまく繋っていくという「根拠のない楽観」を超えた、ただただ「能天気」な政府が描いたシナリオには、「お金」と「権力」にとり憑かれた「狂気」が宿っている。

 

「オリンピックは中止すべきだ」。そうはっきり言っておこう。オリンピックを目指すために努力してきたアスリートには申し訳ないけれど、今、ほとんどすべての人もまた何らかの形で懸命に努力しているのだから。


将来に語り継がれる『2021・幻の東京オリンピック』。

それでいいじゃないか。

 

前回、不満を書き、Free Soulの、輝くような眩しい音楽を聴けば少しはすっきりするはずだったのに、そうはいかなかった。結局は「緊急事態宣言」が延長され、オリンピックを開催することしか頭にない国や、その周辺に対する「怒り」をまた吐き出してしまうことになったけれど、それはそれで仕方がない。せっかくのブログなのだから。自分の感情に素直に従って書かなければ、ブログをやっている意味なんてないもぐもぐ

 


             改めまして。

             閉塞する、こんな時代には。

             せめて輝くような眩しい音楽でも。


音楽を聴いたところで、根本的には何かが改善される訳じゃないけれど、つかの間でも、嫌なことを忘れさせてくれて、気持ちを前に向かせてくれる「音楽の力」って、素晴らしいとつくづく思う。そこは音楽に感謝だニコ

 

それでは前回の続き。

輝くように眩しくて。カッコいいGrooveに自然と身体が揺れる音楽や、胸がキュンとするようなロマンチックな音楽も多い、所謂「Free Soul」な音楽を紹介していこう。

 

ドキドキしっとりと始めよう。テリー・キャリア―【Terry Callier】。72年リリースのフォーキー・ソウルな傑作アルバム『Occasional Rain』から。

音譜アルバムから『Ordinary Joe』を。アルバム・カヴァーの写真のように。雨の日に聴きたい、とてもロマンティークな曲。

 
ドキドキスウィート・チャールズの74年のアルバム『For Sweet People』から。

音譜曲は『Yes It's You』。

 
ドキドキ90年代のFree Soul。Chapter+The Verseの、むちゃくちゃカッコいいHip-Hopの12inch Singleから。

音譜『Columbus』【Montezuma Jazz Mix】を。こういう手もあるんだなと、納得。

 
ドキドキ前回UPしたジャクソン・シスターズと同じく、ジャクソン5の人気に便乗した感じの、大所帯ファミリー・グループ(最終的に男子5人、女子4人に)、The Sylversの73年のセカンド・アルバムから。
音譜曲は『We Can Make It If We Try』。

 
ドキドキアリス・クラーク【Arice Clark】唯一の72年のオリジナル・アルバムであり、Free Soul名盤でもある。

音譜『Never Did I Stop Loving You』。とにかく曲がいいし、ゴスペルを通過しているので歌も上手いし、ほんと魅力的。

 
ドキドキ偉大なるカーティス・メイフィールド【Curtis Mayfield】の70年のソロ・デビュー・アルバム『Curtis』から。アルバム・カヴァーも文句なくカッコいい。
音譜まさに、輝くように眩い名曲『Move On Up』。この曲を聴くと、太陽に向かって駆けていきたくなるんだ(勝手に行っとけーおーっ!)。

音譜ついでと言ったら何だけど。ポール・ウェーラーが率いた、ビートルズ・ライクなモッズ・バンド、THE JAMによる『Move On Up』のカヴァーもUPしておくね。もちろん、カーティスのカッコ良さには及ばないけど、ポール・ウェラーがカーティスをリスペクトする気持ちは伝わってくる。


ドキドキモータウンの専属ソング・ライターとして活躍したジョニー・ブリストル【Johnny Bristol】の、74年のソロ・デビュー・アルバム『Hang On In There Baby』。
音譜アルバムから。Free Soulな名曲であるタイトル曲を。


ドキドキシャイライツのリード・ボーカリストであり、カーティス・メイフィールドと並んでノーザン・ソウルを代表するユージン・レコード【Eugene Record】の77年のアルバムから。
音譜洗練の極み。『Overdose Of Joy』。何て素敵な曲なんだろうと思う。

 
ドキドキフェアーグラウンド・アトラクション【Fairground Attraction】の奇跡のファースト・アルバム『The First Of A Million Kisses』から。
音譜曲はとてもチャーミングな曲『The Moon Is Mine』。エディー・リーダーの爽やかなんだけど、どこかナイーヴな歌声が胸をくすぐってくる。


ドキドキイギリスのキャロル・キングと言われたSSW、レスリー・ダンカン【Lesley Duncan】の75年のアルバム『Moon Bathing』から。
音譜とてもナチュラルでなのに、陰影に富んだ『I Can See Where I'm Going』を。

 
ドキドキカントリーやフォークからソウルっぽいものまで、幅広くこなすSSW、ボビー・ジェントリー【Bobbie Gentry】の71年のアルバム『Patchwork』から。
音譜タイトル曲『Somebody Like Me』。

 
ドキドキエレン・マクラウェイン【Ellen Mcilwaine】の73年のアルバム『Honky Tonk Angel』。
音譜『Toe Hold』。初めて聞いた時、そのアコースティックなGroove感にワクワクさせられた。曲はアイザック・ヘイズ。

 
ドキドキ最高にして最強のブラック・ミュージック・レーベル「モータウン」で活躍した作曲・プロデューサー・チーム、ラモント・ドジャー、ブライアンとエディ・ホランドがモータウンを離れ、69年に創設した「INVICTUS」の兄弟レーベル「HOTWAX」を代表する、ガールズ・グループ、ハニー・コーン【Honey Cone】の71年のアルバム『Soul Tapestry』から。

音譜Free Soulなキラー・チューン『Want Ads』。

 
ドキドキイギリスのミニー・リパートンと呼ばれたリンダ・ルイス【Linda Lewis】の72年の傑作アルバム『Lark』から。
音譜曲は『Spring Song』。小鳥の囀りのようなウィスパーなボーカルが可愛くって、魅力的。


ドキドキマイアミ・ソウルの重鎮クラレンス・リードのプロデュースによる4人組のガールズ・グループ、リード・インク【Reid INC.】。マイアミの音楽レーベル「T.K.Records」から77年にリリースされた、唯一のアルバムから。
音譜曲はミディアム・テンポなGrooveが心地いい『What Am I Gonna Do』を。


ドキドキそれじゃぁ。そのクラレンス・リード【Clarence Reid】のアルバムも。73年リリースの『Running Water』。

音譜コロナ禍の今では、とにかく意味深に聴こえる『Please Stay Home』を。


ドキドキ僕のブログでも何度も紹介している、カラパナのリーダーだった、マッキー・フェアリー【Macky Feary Band】の78年の傑作ファースト・ソロ・アルバムから。
音譜ホノルルの夜の微熱が伝わってくるような、アーバン・メロウな名曲『You're Young』。

 
ドキドキ同じくカラパナのメンバーだったカーク・トンプソンが結成したレムリア【Lemuria】の唯一のアルバムから。
音譜曲は『Hunk Of Heaven』。ファンキー&メロウな、ハワイアン・ブリーズが心地いい。


ドキドキそして最後は。カーティス・メイフィールドの後を継いでインプレッションズのメイン・ボーカリストを務めたリロイ・ハトソン【Leroy Hutson】。76年にリリースされたAOR的な傑作アルバム『HUTSON Ⅱ』から。
音譜『I Think Im Falling In Love』で締め括ろう。

 
 結局のところ。「Free Soul」がどうのこうの、と言うよりも。「素敵な音楽」は時代やジャンルを超えて、いつでも「素敵な音楽」であり続けるということ。
 
いつだって僕の中にあるのは
「音楽が大好きだ」っていう気持ち。
つまり「More Music , More Life !」なのだ。
 
それでは、また。アデュー・ロマンティークニコ