イタリアのモンティ首相が辞意表明、来年2月にも総選挙へ

[ローマ 9日 ロイター] イタリアのモンティ首相が8日、2013年度予算の成立後に辞任する意向を表明したことを受けて、各党が総選挙に向けて本格的に動き出した。
総選挙は、来年2月にも前倒しされるとみられる。
同国では先週、ベルルスコーニ前首相率いる自由国民党(PDL)が政権の信任投票を棄権。モンティ政権への支持を取り下げていた。
モンティ首相の支持者は首相に続投を要請、経済改革の続行を求めているが、ベルルスコーニ前首相の支持者は支持撤回は正しかったと主張している。
モンティ氏は以前、必要であれば続投する考えはあるが、総選挙に立候補する考えはないと述べていた。ただ、モンティ氏と連携する可能性がある一部の中小中道政党は、同氏が立候補の考えを完全に排除したわけではないとの立場を示している。
モンティ氏は終身上院議員で、本人の立候補は難しい可能性があるが、産業界からの支持は強く、政権に復帰しない場合も大統領への就任は可能とみられる。
総選挙では、モンティ政権が進めてきた緊縮財政路線を継続するかが焦点になるとみられる。
中道派のキリスト教中道民主連合(UDC)幹部は地元テレビに対し、中道派は政党の枠を超えて「モンティ政権の妥当で責任ある政策に共感している」と発言。「大多数の市民は過去のポピュリズムや大衆扇動に戻りたくないはずだ」と述べた。
<市場への影響>
週末にイタリア政局の緊張が高まったことを受けて、週明けの金融市場の動きに注目が集まっている。
アナリストは、今後の金融市場の見通しについて、投資家が選挙戦の先行きをどうみるかにかかっていると指摘している。
総選挙は、スキャンダルの絶えない中道右派のベルルスコーニ前首相と、中道左派のベルサニ民主党(PD)党首が対決する構図になるとみられ、波乱含みの選挙戦となる可能性もある。
前週末終盤のイタリア10年物国債利回りは4.5%。ドイツ連邦債利回りとのスプレッドは323ベーシスポイント(bp)に達しているが、同国の国債利回りは昨年7.3%まで上昇していた。
アナリストは、一部の市場参加者の間で、当初懸念が広がる可能性が高いとしているが、これまでのところ、企業や金融機関の幹部から強い懸念の声は出ていない。
ある大手企業幹部は「モンティ政権が任期満了で波乱なく終了すれば、それに越したことはなかったが、今回の辞意表明で政局の現状がはっきりした。これは悪いことではなく、国にとって良いことかもしれない」と述べた。
<世論調査ではPDLが苦戦>
世論調査では、ベルルスコーニ前首相率いるPDLが、支持率でPDに最大20%ポイントの差をつけられている。
既成政党を批判する市民団体「五つ星運動」も急速に支持を伸ばしており、支持率でPDLを上回っている。
欧州中央銀行(ECB)のアスムセン専務理事は、独ビルト紙とのインタビューで「誰がイタリアの首相になろうとも、従来の路線を同じ真剣さで継続する必要がある」と述べた。
総選挙の実施には、ナポリターノ大統領が議会を解散する必要がある。大統領は9日、1週間以内に声明を発表すると述べた。
議会解散後は70日以内に総選挙を実施する必要があり、専門家は2月に総選挙が実施される可能性が最も高いと指摘している。
>イタリアのモンティ首相が8日、2013年度予算の成立後に辞任する意向を表明したことを受けて、各党が総選挙に向けて本格的に動き出した。
もともと、前首相ベルルスコーニくんの無茶苦茶ぶりで議会が大混乱に陥り、救国内閣として国会議員がいない内閣として誕生したモンティ政権。(つまり実務家集団)
>ベルルスコーニ前首相率いる自由国民党(PDL)が政権の信任投票を棄権。モンティ政権への支持を取り下げていた。
ベルルスコーニくんの尻拭いに邁進してきましたが、ベルルスコーニから信任が得られない状態なんですな。
まあ、モンティくんは政治家というより実務家ですので、ある程度政権と国を立て直せば辞任するだろうと思いました。政治力皆無の内閣なんですから、長くは留まれませんよね。
>総選挙では、モンティ政権が進めてきた緊縮財政路線を継続するかが焦点になるとみられる。
さて、総選挙はモンティくんの政策を継続するか否か?が焦点となりそうですが・・・
>総選挙は、スキャンダルの絶えない中道右派のベルルスコーニ前首相と、中道左派のベルサニ民主党(PD)党首が対決する構図になるとみられ、波乱含みの選挙戦となる可能性もある。
なんと!!
疑惑のデパートと言われるベルルスコーニくんの再任もありえるのか?
>世論調査では、ベルルスコーニ前首相率いるPDLが、支持率でPDに最大20%ポイントの差をつけられている。
さすがに、イタリア国民もベルルスコーニくんを支持する人は少ないようだが・・・
個人的には、ベルルスコーニくんを支持するな。(爆笑ネタの宝庫だからw)
さ~て、イタリアも注目ですな。
イタリアの危機を時系列でまとめてみた!
11年7月:ギリシャショックに続き、伊へ公的債務残高の高さから信用不安が波及
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11年7月:伊に多額融資する仏銀行にもリスクが発生。イタリア感染最前線としてシリーズ化決定!
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11年9月:調子のいいベルルスコーニくん、大規模な緊縮財政案を決定したけど議会の反対で規模縮小・・・
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11年10月:ムーディーズ、ベルルスコーニくんに嫌気がさして3段階格下げ!市場からの借り入れ困難に・・・
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11年11月:EU おい!ベルルスコーニ!、具体的に債務削減する方法を見せろや!
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11年11月:困ったベルルスコーニくん、信任投票で危機乗り越えを決意。しかし信任投票は今年9回目w
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11年11月:ほっとしたベルルスコーニくん、経済改革進捗状況をIMFの監視下とすることを発表
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11年11月:伊議会大混乱www
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11年11月:疑惑のデパートベルルスコーニくん、とうとう辞任w
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11年11月:政権不安から、イタリア10年債利回り7%突破、死亡フラグ立つ!13年2~4月が注目wktk
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11年11月:新首相モンティくん、政治家なしの内閣を組閣! (かなり不安www)
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11年12月:ECB、伊は金利7%でも数年は生き残ります! 本当?
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11年12月:モンティくん、緊縮財政案を決定、年中行事の信任投票へw↓
12年1月:S&Pの格下げに怒ったモンティくん、S&Pを家宅捜査
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12年6月:国債利回り6%突破 モンティくんの支持率急落
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12年7月:モンティくん、支援を利用しないのは危険と発言。
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12年7月:ムーディーズ、モンティくんの発言に驚き、2段階格下げ 13金融機関も格下げ
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12年9月:銀行の古株モンテ・デイ・パスキ、破綻確率60%!
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12年9月:国内銀行の不良債権額1142億ユーロと発表。少ない気がするけど。。。
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12年12月:恒例行事の内閣信任投票で、ベルルスコーニくんが裏切り。モンティくん辞意表明 ←イマココ