
11月26日(ブルームバーグ):午前の東京外国為替市場では、ドル安・円高が加速。一時1ドル=86円53銭と、1995年7月7日以来、約14 年ぶりのドル安値を付けた。米金利の先安観を背景にドル売り圧力が強まる中、損失を限定するためのドル売り・円買い注文を巻き込む展開となった。
資産管理サービス信託銀行資金為替部の野村祥宏調査役は、米国の利上げ観測が遠のいている状況下で、「根っこのドル安基調は変わらない」と指摘。日本の金融当局による為替介入に対する警戒感も「それほどない」として、円買いが進みやすい面もあると説明している。
円は主要16通貨に対して全面高となっており、ユーロ・円相場は一時1ユーロ=130円88銭と、10月9日以来の円高値を付けている。
藤井裕久財務相は26日午前、都内で一部記者団に対し、円高進行について「異常な動きに対しては適切な措置を取らなければならない」と述べている。
一方で、ロイター通信によると、野田佳彦財務副大臣は政府が現在市場介入を検討していないと述べた。ロイターによれば、同副大臣は最近の通貨の動きはドル安を反映していると語った。
ドルは対ユーロでやや下げ渋る局面も
半面、ユーロ・ドル相場は午前の取引で一時1ユーロ=1.5099ドルと、前日のニューヨーク時間午後遅くに付けた1.5134ドルからドルがやや水準を切り上げる場面も見られている。前日の海外市場では一時1.5144ドルと、昨年8月8日以来の水準までユーロ高・ドル安が進んでいた。
ユーロ・ドル相場の相対力指数(RSI、14日ベース)は61台と、中立の50を上回り、過熱感の目安となる70に近い水準で推移している。
ドイツ連邦銀行は25日公表した金融安定報告書で、国内の銀行が不良債権および証券化商品に関してさらに合計900億ユーロ(約12兆円)の損失処理を迫られる可能性があるとの認識を示した。経済がリセッション(景気後退)から回復しているものの、金融の安定を脅かしかねないとしている。
資産管理サービス信託銀の野村氏は、米国は感謝祭の祝日となるため、ドル下落のスピード調整的な動きが出やすい中で、「ユーロやオーストラリア・ドルを積極的に買う材料にも乏しい」として、目先のドル売り鈍化につながっているとみている。
豪統計局が26日に発表した7-9月期の民間設備投資は前期比で3.9%減少と、ブルームバーグ・ニュースがまとめた市場予想の1.0%増加に反して、マイナスに転落。豪ドル売りが進んだ。
米金利先安観根強い
米財務省が25日に実施した7年債入札(発行額320億ドル)は、投資家の需要を測る指標の応札倍率が2.76倍と、前回の2.65倍を上回った。 24日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で量的緩和策の継続観測が強まって以降、金利の低下傾向が後押しされており、10年債の利回りは10月上旬以来の水準まで低下している。
3カ月物ドル建てロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は過去最低水準の更新が続いている。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90900001&sid=aCVLCvEfK3rg
>午前の東京外国為替市場では、ドル安・円高が加速。一時1ドル=86円53銭と、1995年7月7日以来、約14 年ぶりのドル安値を付けた。
午前中に為替相場見て、驚いたのですが、1ドル=87円切ったと思ったら、一気に来ましたね・・・
>米金利の先安観を背景にドル売り圧力が強まる中、損失を限定するためのドル売り・円買い注文を巻き込む展開
ドルキャリーで、投資家が稼いでいるのですね。
>日本の金融当局による為替介入に対する警戒感も「それほどない」として、円買いが進みやすい面もある
なるほど、藤井爺の『円高容認』発言で、市場が安心して円買いをしているのか・・・
>藤井裕久財務相は26日午前、都内で一部記者団に対し、円高進行について「異常な動きに対しては適切な措置を取らなければならない」と述べている。
ここに来て、介入を示唆したようだな。藤井爺は・・・基本的に為替介入は反対なのだが、介入するぞ!とブラフをすることで、市場に警戒感を与えるのは重要な戦術なんだな。。。
勉強になった!
>野田佳彦財務副大臣は政府が現在市場介入を検討していないと述べた。
と思ったら、野田クンが介入しないとコメントしたのか!こりゃ~~~、全く意味がないぞ!
これでは、確かに為替介入に対する警戒感もないよな・・・
年末にかけて、1ドル=80円なんて記事も見かけるぞ。。。さすがに、介入が必要な気がしてきたぞ。
加藤様、申し訳ない。為替介入賛成派に鞍替えさせていただきます。