閉門に処せられた鍋島勝茂☆ | げむおた街道をゆく

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島原の乱での抜け駆けによって、閉門に処せられた鍋島勝茂。

しかし、幕府からの出頭命令を受けて江戸に着いたばかりの時は、

処分が発表されておらず、

「どうやら遠流となるらしい。」

との噂がもっぱら囁かれていた。

とりあえず中屋敷に入った勝茂を出迎えたのは、長男・元茂(小城鍋島家当主)の妻。
 

手柄を立てた筈がいつの間にやら罪人扱いとなり、意気消沈している義父を迎えた嫁、
開口一番きっぱりと言い切った。

「義父上、すべての準備は整っております。」
「準備? 何の?」
「戦の準備に決まっておりましょう!」

平然と言ってのける嫁。

言われてみれば中屋敷は戦仕度の慌しい雰囲気に包まれている。

「い、戦って……ワシ、その戦から帰ってきたばかりなんじゃケド……。

ついでにその戦のコトでお叱りを受ける為に呼び出されたワケで……。」

「承知しております。世間での噂では義父上は遠流を仰せ付けられるとの事。

もし噂が本当ならば、佐賀藩の江戸屋敷六つ全てに火を放ち、

江戸に居る全ての藩士が討ち死にするまで戦い抜く所存。

既に全ての準備は整っております故、義父上は何の遠慮もなく、

堂々と幕府に対し、この度の申し開きをなさいますよう、お願いいたします。」

嫁の姿越しに屋敷の中を窺うと、既に武器弾薬等が山と詰まれ、

本格的な戦の準備が整っていたと言う。
 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 肥前佐賀藩主、鍋島勝茂

 

 

 

ごきげんよう!