我が君の御運は強し☆ | げむおた街道をゆく

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大坂冬の陣、今福の戦いでのこと。

戦場から川向うに陣していた上杉景勝勢の直江山城守(兼続)は、

豊臣勢の中に、部隊を下知している後藤又兵衛を見つけた。

「茜の母衣張で、馬印に黒半月を差して下知しているのは大将分と見えたり! あれを討て!」

そう申すと、若き者共が差し詰めて鉄砲を撃ち掛けた。

 

これに後藤又兵衛の物具にも、弾丸が五、六発当たり、

その中の弾の一つが後藤の左の腕脇を打ちかすった。

 

しかし彼は少しも騒がず、疵を確認して、
「我が君の御運は強し!」
と申した。
 

この言葉を諸軍勢聞いて、

「大坂には後藤より他に人無しとする言い分である。」

と、これを嘲る者達も多かったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 大坂城五人衆の一、後藤又兵衛

 

 

 

ごきげんよう!