後藤又兵衛が、朝鮮へ出兵した際の逸話である。
又兵衛が進軍中、前方の黒田軍の先鋒部隊が声を上げた。
これを聞いた又兵衛は、
「味方が負けた。救援せねば。」
と発言した。
共にいた黒田長政から、
「何故そんな事が判るのだ?」
と尋ねられると、
「声が次第に近づいてくるのが、退却している証拠です。」
と説明した。
また別の日に、遠方の戦場から立ち上がる砂ぼこリを見て、
「迫る敵が立てるほこりは、向こうからこちらへかけて黒々と見え、
逃げる際のほこりは、遠くなるので白く見えるものです。
あれに見えるほこりは白いので敵の敗北でしょう。」
と語った事もあり、いずれもその通りだったという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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