悔いている事☆ | げむおた街道をゆく

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黒田家の重臣・栗山備後利安には、いつも悔いている事があった。

「私が死んだ後、この黒田家は、負けるはずのない戦に負け、

今までの家の名誉を失う事になるのは、必定である!

その理由は、殿(黒田長政)だ!

殿の戦でのお振る舞いはあまりにも軽々しい。

最前線の先手や鉄砲隊の備に打ち交わり、
まるで物頭のように駆けまわり、いざ開戦となれば一番に駆け入ろうとされる。

皆が知っているように、この戦でもあの戦でも、

私はそんな殿を以ての外に叱り飛ばし、
奥の本陣の方に追い返したこと、数えきれないほどやってきたものだ。

私が死んだ後には、あのいきり立つ人を叱る人間はいなくなる。
そうなったら殿は思ったとおりに、戦働きをしようとするだろう。
そして一番に駆けこみ討ち死にするか、

打ち込まれた鉄砲の弾に当たり犬死をされるだろう。

その事を思うと、なにより悲しくてしょうが無いのだ。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 黒田家の一老、栗山利安

 

 

 

ごきげんよう!