一条家の保護下から岡豊に戻った国親が、まだまだ弱小勢力だった頃のこと。
国親は隣郷の香宗我部親秀に、元親の姉にあたる娘を嫁がせていた。
そこへ、当時の土佐最大勢力・本山梅慶の嫡男と、長宗我部家との婚姻話が持ち上がる。
国親、この機になんとしても本山家と結びたかった。
そこで、なんと国親は、香宗我部家から娘を連れ出し、勝手に本山家にやってしまう。
当然のごとく、親秀は激怒。
「このままでは面目が立たない。岡豊城に討ち入って切腹する!」
と宣言。
軍勢の準備まで始めた。
慌てた国親は、
「いや、私は香宗我部を裏切るつもりはなかった。すべては我が重臣達の謀なのだ!」
などと苦しい弁明をした。
自ら頭を剃り、娘を連れてきた家臣を追放処分にして、
ようやく親秀の怒りを解いたという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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