何か、芸はあるのか☆ | げむおた街道をゆく

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笹の才蔵こと可児吉長が、福島家に呼び出された時のこと。
福島正則が才蔵に、

「何か、芸はあるのか。」

と尋ねると、

これに才蔵は慎んで、

「自分の髪を結ったり髭を剃ることに関しては、
年月をかけて手練致しましたので、それが上手になりました。」

と答えた。

近臣の者は、これを聞いて、

「まったく才蔵はうつけ者か、捻くれ者だ。」

と囁いたが、

 

正則は、

「いやいや、後ろに眼がなければ、

そのようなことは中々修練できぬものだぞ。
それが上手ということは、

目に見えないことさえできるということなのだから、

すなわち目の前のことは、何でも簡単にこなせるということだ。」

と言った。

果たして才蔵は武功比類なき者だったので、

「正則の目利きは、流石にたくみだ。」

と言われたということだ。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ おれは権現・異聞、可児才蔵

 

 

 

ごきげんよう!