池田輝政は、ドケチであった。
重臣が心配して、諫言するほどドケチだった。
「殿、すぎた倹約は人の心を消極的にします。
どうかほどほどになさいますよう、平に申し上げまする。」
「お前の目は節穴か。俺は贅沢をしているではないか。」
「はて…見当もつきませぬが?」
「フフフ、優れた人物を大勢登用するのが俺の贅沢なのだ。
だが、それには何かと金がかかるのでな。
こんな金のないご時世はカツカツに倹約しないとまかなえない。
どうだ、ケチはケチでも藩のためのケチであろう。
俺のケチでいい人材がどんどん集まるのだ。」
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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