糞瓶の運上まで取っていく☆ | げむおた街道をゆく

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石丸令歸と、その弟の雲徹は播州にて召し出され、
国清公(池田輝政)の御在国のときは姫路に居て、
関東に下られるときには京都に住んでいた。
雲徹は五百石を賜わり、とりわけ気に入られていた。

ある年、雲徹が京より下り御前に伺候していたとき国清公が、
我のことを京では何といっているかと尋ねられたことがあった。
 

雲徹が承って、
「『三左殿、大して取るものがないので糞瓶の運上まで取っていく』

と、沙汰しているそうですよ。」
と申すと、国清公は予想外に目をいからせ、座を立って奥に入っていかれた。
 

雲徹は萎縮して宿所に帰った。

明くる日(輝政は)雲徹を呼び出されたので、死を賜うか放逐されるか、
いずれにせよ何もないことはないだろうと思いながら行くと、
意外にも(輝政の)怒りは晴れていて、
「昨日はよく我が知らないことを申したので、後から確認したところ、
確かに薄田左馬が申し付けて運上を取っていたと聞いた。
この先は必ず止めよと命ずる。幾度でもためになることは申すのだぞ。」
と仰せられた。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 雄々しく逞しく、池田輝政

 

 

 

ごきげんよう!