茶の事始☆ | げむおた街道をゆく

げむおた街道をゆく

信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

茶の湯の大嫌いな若侍がいた。
あんなものは武士の嗜む物ではない、と、いつも高言していた。
 

それを聞いた悪友の一人が、

「しかし、お前の義兄は、茶の湯好きとして有名ではないか。」
と、ケチをつける。

 

痛いところを突かれた若侍、

「軟弱な義兄を懲らしめねばならぬ。」

と、義兄・中川清兵衛の屋敷に忍び込み、彼自慢の茶の湯釜を盗み出した。
 

せっかく盗んだ茶の湯釜である。

これで一つ茶の湯の真似事でもしてみよう、と悪友たちに囃され、

彼も一通りやってみた。

「これは…以外に面白いものではないか?」

真似事をしているうちにふと、若侍の中に、そんな感情がわいてきた。

この若侍、後に天下一茶の湯宗匠・古田織部と呼ばれることになる。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 割って城を・異聞、古田織部

 

 

 

ごきげんよう!