大坂の陣が、始まろうと言う時。
豊臣家は、大坂にある各大名の蔵から、米を兵糧として次々と接収していた。
徳川家も二万石の米が大坂にあり、接収の危機が迫っていた。
しかしそれを防ぐだけの軍勢は無い。
この時、京都所司代・板倉勝重は、豊臣家の大野治長に、この様な書状を出した。
『当家の米はどうぞ、今回の篭城に使ってください。』
これを見た治長は、
「何か裏が…。」
と怪しみ、ついに徳川家の米に手を出すことが無かった。
疑心暗鬼はこうやって利用するものだ、と言うお話。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく
ごきげんよう!