戦国の生き残りも少なくなってきた頃、家綱が11歳で、4代将軍を継いだ。
で、御三家の一人・水戸光圀が、諸侯の前で大見得を切った。
「もし謀反を企む奴がいたら、幼君が継承したばかりの今こそ絶好の好機!
だがしかし!
そんな奴は、この光圀が、一番槍となって叩き潰す!
この中にいたらかかってこい!」
無論、名乗りでる奴なんていない。
と思ったら一人の大名が立ち上がった。
井伊直孝である。
幕府の重鎮にして、数少ない戦国生き残りの武功派であった。
普段は口数少なく、人格者でもある彼が本気で怒ってた。
「徳川の一番槍は家康様の頃から井伊家って決まっている。
あんたがいつ、家康様に一番槍命じられたんだよ!」
武士として、絶対に譲れないものがある。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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