会津攻めと言う事で、義父義弟と亭主は出征して、
小松姫は沼田のお留守番だった。
さて、その頃犬伏(栃木県小山市あたり)では、
亭主と義父と義弟はあの有名な犬伏の別れとなってしまった。
当然義父と義弟は上田へ帰るのだが、途中には沼田がある。
寄っていこうと考えた。
ところが亭主の信幸は、使者を走らせて状況を先に沼田に知らせていたようである。
昌幸が沼田へ到着し孫の顔を見たいから城に入れてくれと言ったところ。
門から出てきたのは、
お留守番の完全武装の小松姫を総大将とする完全武装した留守居役と侍女達。
既に殺る気満々の姿だったのだ。
そして小松は舅の昌幸に対してこう言った。
小松姫、
「もう敵味方の間柄になった故、大殿と言えども門をあけるわけには参りませぬ !」
昌幸もこうなれば退散するしかなかった。
仕方ないので城の近くの寺で休憩を取ったところ。
今度は、沼田から小松姫が孫2人を連れてやってきた。
孫の顔を見たいという昌幸の願いをかなえるためにである。
ただし、寺のまわりには、
護衛兵という名の監視部隊が昌幸達の動向を監視していたのだ。
これには昌幸も参ったらしく、曰く、
昌幸、「さすがは本多忠勝の娘。武家の妻女はこうあるべきじゃ 。」
と感心したとか。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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