氏康の娘に☆ | げむおた街道をゆく

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北条一族の長老・幻庵さんが書いた『幻庵覚書』は、
吉良氏朝に嫁ぐ氏康の娘に宛てて書かれたもの。
これは婚礼のしきたりや、結婚後の生活について書かれてる。

式当日のことについては、
「親類の呼び方についてだが、自家は吉良殿屋形、実家は小田原屋形などと呼べ。
夫は上様、母は大かた殿とか大上様と呼べ。」
「礼法は吉良家のしたてに従え。
当日の出し物は式三献(酒宴の礼法)だろうから順序を間違えるな。
「宿老や近習にお礼をしなければいけない。

幸左衛門にお礼まわりをさせなさい。
小袖を持参するときは左手でかかえて右手でおさえて持参せよ。」
などなど、鬱陶しいわと思うほど細かく注意している。

生活については、
「鏡開きやお祝いごとは母方に従うといいだろう。
幻庵がそのことを心配していたと母方に伝えなさい。
子孫繁栄を祝う『亥の子餅』は小田原では廃れてしまったけれども、
内裏ではかくかくしかじかだから覚えておくように。」
など、こちらも細かい。

また窮屈な生活には娯楽も必要ということで、
「座頭衆が来たら杯をやって琵琶を語らせるといい。
諸国を旅している者ならなら特に丁重に扱うことだ。
だが相手も男だから馴れ馴れしくしてはいけないぞ。
ただし、みん一が来たら気安く呼んでもよい。
彼のことはあなたも幼いころよりご存知だろう。
彼も歳をとったがふつつか者だ、丁重にもてなしてやるといい。
さ一も同様にしてよい。それ以外の者には馴れ馴れしくしてはいけないよ。」
などと幻庵の甥の娘に対する心づかいが見える。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 権化の再来、北条幻庵

 

 

 

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