外に柔弱を示して☆ | げむおた街道をゆく

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北条長氏(伊勢宗瑞)既に小田原を取り、その威は遠近に奮った。

相模の豪傑は皆来て降ったが、
独り三浦陸奥守義同、同荒次郎義意は、

戦を挑むこと連年に及び、雌雄を決することなかった。
 

毎年六、七月に三浦より小田原の攻め入り、退き去る時は必ず馬入川にて遊泳し、

汗馬を水に入れて帰ること、数度に及んだ。

 

しかし長氏は、外に柔弱を示して共に争わなかったため、三浦の兵には、
徐々に怠りが見えた。

明年、三浦の兵攻め来たり、民屋を放火し田圃を荒らしたが、長氏は兵を出さなかった。
故に三浦の兵は益々侮り、かの川辺にて酒宴を催した。

長氏はその虚を窺い、これを襲った。
三浦の兵は驚き慌て、弓矢矛戟を捨てて四方に壊乱した。

これより三浦の兵は濫りに小田原を攻めなく成ったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 箱根の坂・異聞、北条早雲

 

 

 

ごきげんよう!