吉備津宮明神の太刀☆ | げむおた街道をゆく

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伊勢新九郎が若年の頃のことである。
彼はその頃、備中にあった。

ある夜、夢のなかに新九郎は、吉備津宮の明神から、太刀を賜った。
翌朝、見知らぬ人物が現れ、

彼に『毘沙門』の文字が彫られた太刀を持ってきて、
これを新九郎に与えた。

 

そして、
「後日、この太刀によって僥倖を必ず受けるだろう。」
と言い残し去っていった。
 

それより新九郎はこの太刀を、累代の重宝として大切に扱った。

その後、新九郎は伊勢に居住した。

文明年間は意図せずに得た護符を、
太刀と共に家の中に丁重に納めた。

これらは今(寛永期)に至るまで北条家に伝わるという。

長享年間、新九郎は駿河に趣き、姉の子である今川氏親に仕えた。
氏親は彼を、興国寺城に置いた。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 箱根の坂・異聞、北条早雲

 

 

 

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