夢の御剣☆ | げむおた街道をゆく

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信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

伊勢新九郎長氏は、子供の頃から武芸に励み、

家を興し父母の名を後代に残さん事を工夫し、
備中国吉備津大明神に願をかけ、三七日(21日)参籠が満るその夜、

夢のなかに、

『東国に行き給え、御剣を遣わすであろう。』

と顕れたため有難く思い、東国に向かうとその途中、

華表の傍にて旅人に行き会った。
 

彼が申すには、

「私は路銀が無くなってしまい、大変難儀しています。

この刀を差し上げますので、
代金を頂けないでしょうか?」

新九郎は、

『夢に出た御剣とはこの事である。』

と悟り、刀を買い取り三度押し頂いた。
 

それから武者修行を思い立ち、近郷にて名家の子息、内藤、笠原、二階堂、大道寺、
松田、井上、平井といった勇士30人が新九郎に同道して、諸国に武者修行に出た。

そして数度の戦功があった後、駿河太守の妻は新九郎の叔母であったため、

駿河に下り扶持を請け、新九郎は大気者であるとの評価を得て、興国寺城番大将となった。

延徳年中に堀越城主・足利茶々丸を攻め取り、城主となる。
その後、相模国小田原城を乗っ取り、

姓名を改め北条早雲瑞公となり、関八州の太守と成られた。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 箱根の坂・異聞、北条早雲

 

 

 

ごきげんよう!