裏崩れ☆ | げむおた街道をゆく

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大坂の陣において、堀尾山城守(忠晴)の寄せ口の備えを、

上杉景勝の家臣である杉原常陸介(水原親憲)が見て、

「堀尾の備えは後ろから崩れるだろう。裏崩れというやつだ。」

そう言ったが、果たしで後ろのほうが騒ぎ立てた。
 

これは、杉原が堀尾の備えにおいて、馬を近くに引き付けていたのを見て、

もし馬に鉄砲が当たれば馬は必ず跳ね合う事から、

これで騒ぎが広がり裏崩れに成る、と見て摂ったのである。

その後、堀尾の持ち口を上杉景勝に渡して陣替えをするように、との将軍からの命があった。
この時、景勝方より軍使を以て、堀尾方に、

「道を作って陣地を渡すように。」

との申し入れがあった。
 

これによって堀尾方は道を作って陣地を明け渡したが、

景勝の軍勢は、これを見て罵倒した。

「上方衆は、弓矢の事に巧無き者達だ! こんな道の付け方があるものか!」

そう声高に言い放ったが、堀尾の衆に、これについて返答をするものは居なかった。
 

これは、堀尾の者たちは通常のように、往来しやすいよう道を作ったのであるが、
景勝方の人々にとってこの場合の道とは、敵の攻撃から身を守り、

負傷者が出ないように作られるもの、だったからである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 子供の石合戦如き、水原親憲

 

 

 

ごきげんよう!