釈迦や孔子でさえ☆ | げむおた街道をゆく

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徳川頼宣の側近・蘆川十休が、遠山某を推挙した。

十休、「遠山は才覚のある男です。何をやらせても難なくこなすでしょう。」
 

頼宣、「・・・。」

しかし、頼宣は十休を無視する。

十休は、話を聞いてほしいので、同じことを三回述べた。

 

すると頼宣は、口を開いて、
 

「お前以外の奴も皆遠山を褒めているよ。

だがな、全員が褒める人間と全員が悪く言う人間は、

十中八九あなどれない悪党なのだ。
考えてもみろ。

釈迦や孔子のように後世にまで伝わる聖人でさえ、
誰かに悪く言われていたのだ。

全員が褒める者とは忠義の欠片もなく、軽薄か媚びへつらいのうまい人間さ。

褒める者とそしる者の両方がいる人間こそよいのだ。

だからこそ、全員が褒めるからよい人間だ、とか、
悪く言う者がいるから悪い人間だ、などと安直に考えてはいけないのだよ。」

と、述べたという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 南龍公、徳川頼宣

 

 

 

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