これは家綱が将軍だった時の話。
ある日、家綱は小姓に、
「この部屋の壁を、すぐに白壁にしろ!」
と命じた。
しかしその部屋はかなりの広さだったので、小姓は、
「すぐには無理です。時間がかかります。」
と答えた。
しかし、家綱は納得しない。
困り果てた小姓達の前に信綱が通りかかった。
そこで小姓達は信綱にどうすれば良いか相談した。
話を聞いた信綱は、家綱に、
「では、私がすぐに白壁にしてあげましょう!」
と答えると、小姓達に大量の白い紙と糊を用意させ、
その白紙を壁に糊を使ってペタペタと貼り付けて、
あっという間に白壁にしてしまった。
これに家綱も満足し、
周りの者も、「流石は知恵伊豆」と褒め称えたという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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