腰抜の吹は、鳴らぬ物ぞ☆ | げむおた街道をゆく

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本多三弥(正重)は、隠れ無き剛直の武士で、

元は本多美濃守の家臣であり、後に蒲生氏郷に属した。

蒲生氏郷が、九州の役で、筑紫の岩石の城を攻められた時、

氏郷が、貝を吹こうとされたが、この時、三弥は、氏郷に、
「腰抜けが、吹いても、鳴らぬものだ!」
と云って、引き奪って、音高く吹いた。

帰陣の後、氏郷は、これを意趣に思い、

ある時、三弥が禁所にて鳥を打った事を理由として、

三弥の屋敷を取り囲んで、これを誅殺しようとした。

この時、都筑惣左衛門と云って、

東照宮(徳川家康)旗下の武士が通り合わせ、その故を問うた。
しかじかと理由を聞くと、彼は、三弥の大知音であったので、

鑓一本を持って、三弥宅へ駆け入った。
 

攻める者達は、この事態を氏郷に注進し、

「この者、共に討ち取るべきでしょうか?」

と尋ねた所、
どういうわけか、

「二人ともに、逃がすように。」

と云われた。

 

これによって、遂に命を全うした。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 槍の三弥、本多正重

 

 

 

ごきげんよう!