これぞ、ご返事に候☆ | げむおた街道をゆく

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本多三弥左衛門正重と言う人がいる。
 

あの本多正信の弟で、物好きだが、いやしいところが全く無く、

常に身に香の香りをただよわせる風流人であった。

さらには信長から『海道一の勇士』とまで呼ばれた武勇の者でもあった。

この正重、長篠の戦いの後、徳川家を出奔し、牢人となり放浪したが、
ある時、滝川一益に仕えて、播磨神吉城攻めに参加した。

この日の戦いにおいて、滝川軍の幕下に入った牢人の多くが手柄を立てる働きをしたが、
正重は何の武功も得られなかった。
 

彼は、当時既に高名な勇者であった。

 

これに一益は、使いを立てて、
『そなたは、これほど高名な武士であるのに、今日、首尾が無いのはどういう事か?』
と言ってきた。

 

これに正重、
「この返事は、明日、申しましょう。」

と伝言した。

次の日、正重は、名のある者の首二つを取ると言う殊勲をなした。

その上で、一益に報告した。

「これぞ、ご返事に候。」

この時代を代表する勇者の一人の心意気である。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 槍の三弥、本多正重

 

 

 

ごきげんよう!