正純は、危うい☆ | げむおた街道をゆく

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関が原の戦いにおいて、

徳川秀忠は上田城の攻略に手間取ったため戦場に遅参した。
家康は非常に憤り秀忠との会見を、拒否するほどであったという。

この時、秀忠の為に家康に陳弁したのが本多正純であった。
曰く、

「秀忠公が遅れられたのは、参謀たるわが父・正信が、謀を誤った為であります。
どうか父正信を処罰し、

秀忠公の咎でないことを、天下に明らかにして頂きとうございます。」
家康の機嫌は、この言葉によって多少よくなった。
 

秀忠は感謝し、

「よくぞ言ってくれた。そのほうの言葉、一生忘れぬぞ。」

と言ったという。

さて大いに面目を施し得々として退出してくる正純を見た安藤直次は、

ある人にこう言った。
「上野介も先は長くないな。己が父を傷つけて得意がっているようでは危ない危ない。」

この後、本多正純は、家康、秀忠父子の覚えめでたく、ますます出世してゆく。
その人が、

「一向に危なくないではありませんか。」

と皮肉混じりに言うと、
直次は、

「いや、危ないのはこれからだ。」

その後、正純が宇都宮15万石を賜った時、その人がまた言った。
「どうです? 見込み違いでしょう。」
直次は、

「いや、今度こそ危ないのだ。」

正純が宇都宮に居る事3年。
宇都宮騒動によって領国没収されるに及んで、その人は直次の明察に服したという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 宇都宮城釣天井事件、本多正純

 

 

 

ごきげんよう!