井伊直政の名馬☆ | げむおた街道をゆく

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井伊直政が、まだ小身だった頃、

彼は家康に是非にと、家康の持つ栗毛の名馬をねだった。
直政が余りにそう望むので、譲ってやったところ、

今度は家康に、本多作左衛門が噛み付いた。

「あのような名馬を、万千代のような子倅にくれてやるとは!

殿も目が暗くなったのではないか!」

この放言は家中に響いた。

無論、直政の耳にも聞こえた。

さて、時は過ぎ、家康は関東に入る。

このころ直政は、家臣団の中でも最大の大身となっていた。
 

ある時、直政は、作左衛門とばったり顔を合わせた。

すると直政は彼に言い放った。

「昔、殿が名馬を下さった時に、あなたは私の事を、子倅だの何だのと馬鹿にしたが、

今、このような大身になったのは、私が名馬に違わぬ働きをしたからだ!

目が暗かったのは貴殿の方であったな!」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 鬼作左、本多重次

 

 

 

ごきげんよう!