徳川家康を祀る日光東照宮。
ここには大量の彫刻が施されているが、
これらは一つの統一されたテーマによって構成されている。
獏(バク)の彫刻は金属を食べている。
金属とは「武器」の事である。
麒麟の彫刻は仁愛を表す。
白澤(はくたく、中国の伝説の聖獣)は徳の実践を表す。
子供たち(唐子)は人間としての生き方を、
猿は人の育て方を、
鳥や猫は泰平の世の中を表す。
つまり日光東照宮とは、ただ家康を祀った建物というだけではなく、
『武器の必要の無い世の中にしよう。仁愛や徳にあふれた世の中にしよう。
子どもたちを大切に育て立派な大人に成長させられる、
平和な世の中にしよう。』
と言う、幕府の政治の理想を表現した建物なのである。
徳川幕藩体制が確立したと言われる徳川家光の時代。
為政者達は、こんな世の中を作ることを理想としていた、と言うお話。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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