槍を振り回す時代は☆ | げむおた街道をゆく

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信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

大久保彦左衞門は、戦国の男であるがために、新しい時代に馴染めなかった。
 

そんな彼にある者が忠告した。
「大久保殿、もう槍を振り回す時代は終わったんだよ。これからは筆の時代さ。
老中の連中はあなたよりも若い奴ばかりだが、挨拶や付け届けをするべきだよ。」

「なんと、今はあのガキどもにおべっかを使わないと、出世できんのかね?」

「嫌な話だがね。みんな我慢しながらへーこらしてるんだよ。」

「お前もおべんちゃらで出世したのかね?」

「全部じゃないがね。半分はおべっかさ。」

「ふむ、ではわしも早速おべっかしてこようかの。」

そして老中宅の門前にやってきた彦左衞門は、

「やあ、○○殿! 実は○○に、出世するためにはあんたらに心にもない、
お世辞を言わないといかん、と教えられてな!

そういうわけで、これっぽっちも思っちゃいないお世辞を言いに来たのだよ!

出世の件、よろしく頼むよ!」

と大声で怒鳴ったのだった。

しかも彦左衞門はご丁寧にも、老中全部の家で、これをやったのだという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 三河物語、大久保忠教

 

 

 

ごきげんよう!