盛岡城築城の普請現場で☆ | げむおた街道をゆく

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南部利直は、盛岡城築城の際、自ら普請の現場を見回っていた。
 

そこで、ひとりの人夫が気にかかり声を掛けた。
「お前の面体は並の百姓には見えない。さだめし名のある者だろう、名を名乗れ。」
百姓は一度は否定したが、利直の眼識に服して潔く伊達の家臣であることを認めた。

人夫に紛れて城の様子を探ろうとしたのだ。

間者は処罰を覚悟していたが、利直は平然と間者に聞いた。
「この城地を見てお前はどう思う?」
「は?」
「城を探っていたなら心得はあるだろう。どんな感想を持った?」
「……されば、全て結構な惣構えですが、

東北の方に山を負っているのが惜しいことです。
ここを占拠すれば遠目が利くものなら城内を一望できてしまいます。」

この山とは現在の愛宕山の事らしく、

実際、現在この山には展望台があり、盛岡の街が一望できるようになっている。
利直はこれに頷き、

その間者を処罰することなく、人数をそえて仙台に送り返させた。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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