敵方から延沢満延引き抜きに成功した最上義光は、
その剛力の噂を聞いて、
なんとしても力比べしたくなった。
そこで早速、勇士七名ほど家中より集め、
帷子一枚を皆着て延沢屋敷に押しかけた。
「いくらなんでもおれたちならば勝てるだろう!」
と、勇士は延沢にとびかかったが、
延沢は軽々と投げ飛ばしてしまう。
義光は、「凄い!」と喜んでいたが、
そのまま延沢がこちらに突っ走ってくるのを見て顔色を失った!
「悪かった。許してくれ。」
と近くにあった桜の木にしがみつく義光。
「そうはさせるか!」と義光にしがみつく延沢。
両者はもみあったままだったが、
やがて義光は負けた…。
桜の木ごと延沢が義光を引き倒したのである。
延沢の剛力、おそるべし。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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