世の中がもっと、乱れるよう御願い致した☆ | げむおた街道をゆく

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塙直之は加藤嘉明から解雇された後、京の妙心寺で僧になるための修行をしていたが、
武士への未練が棄てきれず、常陸の肥田志摩という者の下で居候をしていた。
 

ある時、肥田家中の若侍達と近所の愛宕神社へ参拝に行った。
参拝後、塙直之は若侍達に何を祈願したのか尋ねた。
若侍達は、

「世の中が平穏無事であるようにと祈りました。」

と答えた。
 

これを聞いて塙直之は笑いだし、
「それがしは災難や戦乱が起き、世の中がもっと乱れるよう御願い致した。」
と大声で憚りもなく答えた。
 

若侍達がなぜそんな物騒な事を祈願するのか尋ねると、
「それがしの様な者は、畳の上での奉公に向いていないが、
戦乱の世になれば縦横無尽の働きをして、出世の機会を得る自信があるからだ。」
と、嬉々として語ったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 言い触らし団右衛門、塙直之

 

 

 

ごきげんよう!