豊臣秀吉はかつて浅野長政とともに、浅野長勝の世話になっており、
ある時に、二人は約して兄弟の間柄となった。
秀吉が出世するに伴って長政は軍国の政務を掌り、吏民の心を得た。
文禄四年、秀吉が長政を甲斐に封じて曰く。
「お前とは兄弟であるのに、こうして天下の君主になっても、
大国を与えてやれないのは本当に恥ずかしく思う。
しかし、それも天が定めたことだから恨まんでくれよ。」
長政は深く、その恩を感じ涙を流したという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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