荒木村重と羽柴秀吉☆ | げむおた街道をゆく

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荒木村重は、織田信長が讒言を信じ、自分を殺そうとしているのを察知した。
怖れを抱いた村重はついに叛乱を起こした。

羽柴秀吉は村重の叛意は讒言によるものと知り、

信長に請うて説得のために有岡までやってきた。

しかしどんなに秀吉が言葉を尽くして諌めても村重は耳を貸さなかった。

この時、河原林越後守が、

「秀吉を殺して信長の片腕を奪いましょう。」

と勧めてきた。

「お前の言う事はもっともだが、

わしと秀吉はここ数年のあいだ断金の好みがあった。
だからこそ、秀吉はわが家の絶えることを悲しんで、

ここまで説得に来たのだ。

秀吉はわしの心を知る者だ。

だから『村重は義をもって絶対に自分を殺さない』と、
信じてここに来たのだろう。

懐に入った窮鳥を殺さないのが人の心だ。

それに、朋友を信じて諫言に来た者を殺すのは禽獣にも劣る振る舞いであろう。
秀吉を殺して負ける軍が勝つわけではない。帰して勝つ軍が負けるわけでもない。」

村重は河原林の言葉に従わず、秀吉とにこやかに対面し酒肴をもって饗応した。
そして秀吉が帰る時には、手を携えて玄関まで送り出して別れた。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 摂津守の謀反、荒木村重

 

 

 

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