佐々成政は、居城の比良城の客分・千田吟風に、
古今東西の名将達のことを教わった。
だけども、この頃の成政は素行が悪く、吟風に突っ掛かった。
「くだらねえ。
昔の武将の言行なんて、本当にあったか怪しいもんだ。違うかい、先生よ?」
成政は過去の名将の逸話なんて嘘臭い、
自分には信じられないと食ってかかった。
すると吟風は、成政にこう言った。
「ほう、名将達の言行を疑われるのか。
しかし、何故その前に、
ご自身の馬の肥やしにもならない馬鹿な遊びに、
疑問を抱かぬのやら?」
成政は吟風に一泡吹かせたつもりが、
逆に痛いところを突かれてしまった。
それからの成政は素行を改めて真面目になったという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく
ごきげんよう!