信長の在世中のこと。
高山右近殿の所領である、高槻領の仏僧たちは、
我らの教えを聞こうとも、それを望みもせず、
ましてやキリシタンに成ろうと決心することはなかった。
高山右近殿は、彼らの所にあれこれ使者を遣わして説教を聞くようにと願い、
「もし全くその気持ちがなければ、予は貴僧らを領内に留めおく訳には行かぬ。」
と伝えた。
そこで終に彼らは説教を聞くに至り、百名以上の仏僧がキリシタンと成り、
領内にあった神と仏の寺社は尽く焼却され、
そのうち利用できるものは教会に変えられた。
それらの中では摂津国で高名な、忍頂寺と呼ばれる寺院があった。
この寺は現在では、
同地方で最も立派な教会の一つとなっている。
そこでは大規模に偶像が破壊された。
すなわち彼の地には多数の寺院があり、仏僧らは山間部に、
これら大量の悪魔の像を隠匿していたが、それらはまもなく破壊され火中に投ぜられた。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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