“沈勇の士”と言われた加藤嘉明は、必要なこと以外喋らない沈黙の男でもあった。
豊臣政権で大名に列してからもそんな調子で、ある時心配した片桐且元が言った。
「おぬしは諸将の間で、寡黙すぎると噂されているが大丈夫か?」
「生まれつきだから仕方が無い。そんなことより我が武辺についての噂はどうだ?」
「おぬしの武辺に、ケチをつける者はおらんよ。」
「ならばよし。他に何を言われようとかまわぬ。」
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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