それでも嘉明は、平然として☆ | げむおた街道をゆく

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ある年に加藤嘉明は秀吉に従って山路を通過した。

時に凍りつくような寒さは堪え難くなり、
秀吉は嘉明に命じて酒を調達させた。

 

嘉明は馬槽(馬の飼料を入れる容器)を携えて民家に入り、
濁酒を持って帰って来た。

秀吉は喜んで酒を少量飲むと、その余りを付き従う将士に与えて、
「汝等も少しばかり平等に、この酒を飲め。

そのうえで残った酒があれば、私がまた飲むからな。」
と、言った。

 

ところが、嘉明は馬杓を使って、これを飲み尽くしてしまった。

秀吉は、たいへん腹を立てた。

 

それでも嘉明は平然として、まるで何も知らない人のようだった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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→ 沈勇の士、加藤嘉明

 

 

 

ごきげんよう!