歯をあげよう☆ 慶長元年冬。 豊臣秀吉の、奥歯が抜けた。 すでに60をこえた老人であるから、無理もないことだった。 彼は、それを拾い上げて、しばし眺めると、 「これを、左馬介(加藤嘉明)に預けておこう。」 そう言い出した。 『一歯一本、其方ヘ預ケ置候也 慶長元年 極月 秀吉 加藤左馬介とのへ』 『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 こちらもよろしく → 沈勇の士、加藤嘉明 ごきげんよう!