勘助と「乳松」☆ | げむおた街道をゆく

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武田信玄が、小笠原長時と戦った桔梗ヶ原の戦いには、

武田の軍師・山本勘助も従軍していた。

戦いのさなか、勘助は赤子の泣き声を耳にした。

そこで勘助は四方を飛び交う弓弾をものともせずに、

赤子のもとに駆け付け、片手に抱き上げると、
そのまま敵軍と戦ったのである。

 

しかし、勘助は手や足が不自由である。
赤子と一緒では共倒れになりかねない。

窮した勘助はとりあえず赤子を隠すことにした。

あたりを調べると塚の上に松があるのを見つけた。

勘助は松の根本に赤子をそっと降ろすと、

「松よ。この赤子をかえすがえす頼むぞ。」

と語りかけて戦場に戻っていった。

やがて小笠原軍が退散すると勘助は一目散に松のもとに戻ってきた。
すると赤子はなにやら喜んでいる様子である。

なぜならば松の葉から滴る雫を、まるで母乳のごとく赤子が口に含んでいたからだった。

勘助の願いを聞き届けた松が、母親のごとく赤子に接したのだろうか。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 啄木鳥の戦法、山本勘助

 

 

 

ごきげんよう!