治部少は、さすがの男である☆ | げむおた街道をゆく

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七将による三成襲撃事件が起き、三成が佐和山に退隠した後に、

家康が向島より伏見に入城した。
 

徳川家重臣の直政は、三成の伏見空き屋敷を宛てがわれ、そこに入った。
 

三成の伏見屋敷は玄関や広間はとても豪華なものだったが、

奥へ入ると雨漏りが酷く、障子なども見苦しかった。
 

そんな惨状を見るにつけ、直政の側近たちが嘲笑し厭味を言った。
「天下の治部少が、よくもこんな邸に修繕もせずに居たものじゃ。」
 

これを聞いた直政は、側近たちを叱責した。

「治部少は常々表にあって奥に住む事無き故に、

屋敷の始末をかようにしておいたのじゃ。
さすがの男である。

これを笑う者は、彼に及ばぬこと、千里の隔たりがある。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 井伊の赤鬼、井伊直政

 

 

 

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