晒し首を見て☆ | げむおた街道をゆく

げむおた街道をゆく

信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

徳川家康の関東移封に伴い、上総大多喜の地を授かったばかりの本多忠勝が、

新領内を見回っている時、
晒し首が置かれているのが目に止まった。
「哀れな。ロクな取り調べも無しに、

打ち首にされた者であろう…せめて丁重に葬ってやれ。」

忠勝の家臣は、首を見ただけで事情を断じた主君の言葉を不審に思い、

命じられた通り首を葬った後、晒されていた罪人の素性を調べた。

すると、忠勝の言っていたように、関東攻めのドサクサに紛れ、

打ち首にされたものと分かった。

「確かに殿の言われた通りでした。

しかし、なぜ首を見ただけで事情が分かったのですか?」

「なァに、簡単だ。月代が半端に伸びていたからよ。

キチンと取調べをして、まともに刑が執行されたなら、
牢に長く居るので、月代は伸び放題になっているか、

最後の情けに散髪をしておるはずじゃ。
半端な伸び方をしているのは、牢に居たのが短いか、

粗末な扱いを受けたという事よ。

むごい真似をしたものだ。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 蜻蛉切、本多忠勝

 

 

 

ごきげんよう!