平八郎、そなたはどうだ☆ | げむおた街道をゆく

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武田氏を滅ぼした信長が、駿遠三遊覧で家康の接待を受けた時に、

家康とその重臣達にこんな話しをした。

信長、「三河殿、古今の英雄と言われる人物は数多いるが、

あなたは誰が最も優れていると思うか。」
 

家康、「それは上様以外ござりませぬ。」
 

信長、「余の事はおけ。小平次(酒井忠次)、そちはどうだ?」
 

忠次、「安土様の破格の偉業には、頼朝公も義満公も足元にも及びませぬ。」

このように信長は居合わせた重臣一人一人に、

親しく問うたので皆感涙したという。

そして全員が信長こそが古今最も秀でた英雄と褒めちぎるなかただ一人、

違う人物を挙げる男がいた。

信長、「平八郎、そなたはどうだ?」
 

忠勝、「それは、我が殿、徳川家康公でございましょう。

殿は、仁篤く、臣下を慈しみ、戦に置いては勇猛、
仮に上様がいなければ、天下を統べるのは、我が殿以外ござらん!」

これは歪曲して聴けば、謀反とも取れる言いようであり、

家康以下一同は、仰天して腰を抜かし、中には今にも忠勝を切ろうとする者までいた。

が、信長は嬉しそうに手を叩き、上機嫌で忠勝を褒め囃し、

天下統一成れば、家康の陪臣として、武蔵一国を宛がう約束をしたという。
 

信長の死により、約束は反古になったが、家中に面目を施した忠勝は、

死ぬまで、息子達に、この話しを誇ったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 蜻蛉切、本多忠勝

 

 

 

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