腰抜けの覚えはございません☆ | げむおた街道をゆく

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徳川家康は、囲炉裏に本多平八郎を呼んで、

「この陣を退くべきか、否か。」

と、尋ねた。
 

これに平八郎が、

「御引き上げなさるべきです。」

と申し上げると、家康は、

「腰抜け!」
と、叱った。

 

平八郎は、

「腰抜けの覚えはございません。」

と言った。

また、家康は酒井忠次を呼んで、

「平八郎は引き上げろと言うが、お前はどう思う。」
と、尋ねた。

 

忠次は、

「若い平八郎の意見ではありますが、私も同じ意見です。
もっともだと思います。」

と、申し上げたので、家康は引き上げたのだが、
その様子は少々みっともないものだった。

そのため平八郎は、

「私は最後まで敵に押付(鎧の背の上部)を見せませんでしたよ。」
と、家康を風刺した。

この時、忠勝は十八歳だった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 蜻蛉切、本多忠勝

 

 

 

ごきげんよう!